牛肉のセンマイは牛の第3第4の胃です

焼肉料理が日本で広がり始めたのは、第二次世界大戦後のことです。戦後の食糧難時代の闇市でやっと手に入れた内臓肉を、コンロで焼いて供したのが、始まりだといわれています。ホルモンの語源は放-るもん=放り投げるもの(貴重品ではなく本来は食べないものの意味合いが強い)からだという、説もあるくらいです。実際は内分泌物=ホルモンからスタミナを連想させるので名づけられたのが始まりです。その後確かに韓国料理の店や、焼肉店などにはホルモンの類はずっと出されていましたし、大阪では味やスタイルは異なりますが、ポピュラーな料理としてずっと君臨してきました。しかし内臓類の焼き肉を一般的に、しかも女性までが抵抗なく食するようになったのは、ここ最近のことになります。それによってホルモン=内臓肉の地位も価格も上昇してきて、焼肉には欠かせない食材になりました。

牛は胃袋を4つ持っていて、第1から第4まですべて食べることができます。機能的に見ても第1が1番肉厚で、徐々に薄くなっていきます。反対に下に近くなるからか、クセやにおいはだんだんときつくなっていきます。まただんだんと固くもなってきます。一般でも手に入りやすいのが、第1のミノです。固いものを食べた草飼育牛のミノが厚みがあり、商品としてよく出回っています。オーストラリアやアメリカのものが多く出ています。和牛のものもたまに見かけることがあります。白くシコシコした独特の歯ごたえがあり、においはきつくはありません。第2のハチノスは、イタリア料理の煮込みなどで使用され焼いただけでは固くて使うことができません。2回湯でこぼしたのちに、3~4時間ねぎの青いところやショウガとともに水にしたものを、こんがりと焼いて食べるとうまく食べることができます。第3、第4のセンマイ、アカセンマイは新鮮な生ものを焼いて食べますが(センマイはゆでて食べる場合が多い)、入手がしにくくにおいもきつくなっています。レバは肝臓でおなじみです。幾分ざらついたねっとりした食感と、深い血のうまみがあります。牛レバは味が濃厚で複雑で、輸入物も多くなっています。

腸系の中心になっているのは大腸で、縞模様からシマチョウと呼ばれていますがテッチャン、ホルモンの名前もあります。通好みでガム的歯ごたえと、独特の尿的なにおいが特徴になっています。最近は大変に購入が簡単になっています。タンは内臓というよりも、舌の肉になります。人気部位の一つになっています。
参考サイト:今日のトンビは限定何皿?見つけたら即仕入れたい牛希少部位6選